ポチした翌日に届けられてしまいました。「銀河英雄伝説 外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール編」DVDです。

舞台本編に舞台後のトークショーが2日分、主役二人と演出家さんとの座談会まで収録。このトークショーがやだこれ楽しい!正直、本編見てる間は1回見たらもう見ないかなと思ってたんです。でも、トークショー見てもう1回、本編を見直したくなりました。時間の都合でまだ見てないですが!
まず、本編の感想からですが、ミッターマイヤーがミッターマイヤーしてた!逆に、ロイエンタールはわたしの中にあるロイ像とちょっと違っていて終始違和感が拭えなかったです。中の人のロイ像はこういう感じなんだなあ、と思いながら見てました。
まず、メイクのせいかと思うんだけど、ちょっと顔の輪郭が下ぶくれっぽく見えるというか、唇がぽってりして見えるというか。←例えるなら若い頃の今井寿さんをほーふつとさせるような、ってものすごい狭いクラスタしか分からない例えだな、おい。
今回、主役の中の人お二人がダンスが得意な様で、ミュージカルじゃないんだけど要所要所で踊る踊る。それもかなり激しく。で、やっぱ当然のごとく汗だくになってらっしゃるんですが、ミッタに比べてロイの汗がはんぱない。ほんとそれは生で演じてる上ではどうしようもないことなのはわかってるんだけど、原作のロイは一戦闘終えても顔には汗かいてなさそうなんで。
まあ、そういうとこは舞台という性質上、気にする方が間違ってると思います。
あ、身長のことはあんまり気になりませんでした。
一番違和感があったのが、ロイが激昂しすぎってこと。なんだかミッタが二人いるような印象をうけました。
わたしの中のロイ像だと、白兵戦で死地に飛び込むときも「行くぞおおおおッ!」とか言ったりしない。低く一言「―――行くぞ」、な感じだし、母親に目を抉られそうになったという過去を語るときも淡々と語って、最後に口の端で笑いそうな感じ。
あと、髪型がうっとおしそうだった(笑)。あれは、トラウマの元である瞳を隠そうという、そういう心理描写の一環かもしれないですが、やっぱロイは普段はビシっと髪を固めといて欲しかったな。様式美の人ですから。
あはは。文句ばっかり言ってる?
でも、東山さんがものすごくロイエンタールに見えた瞬間があって、それはどこかというとトークショーなんだけど(笑)。そこでの力の抜けた佇まいとか、あとミッタ役の中河内さんとはプライベートでも仲が良いらしいんだけど、東山さんのほうが年上なので、中河内さんをいじってるとことか、中河内さんが喋ってるところを笑いながらみてる姿とか、ロイとミッタがいる!と思いました。
あれですね「余裕」。偉そうに言いますが、本編ロイには「余裕」が足らなかったんじゃないかと思います。
演出は面白かった。
なるほどー、と思ったのは二人の出会いの酒場のシーン。
ミッタとロイがそれぞれ酒場の女と踊るダンスシーンがあるんだけど、ミッタは元気溌剌。対してロイはねっとり女性に絡む感じで踊っていて、いろんな女がやってきて絡んでは、最後はロイが突き放されて終わるというのを繰り返して、そして最後は女性という檻に閉じ込められたように見えるあたり、ロイの深層心理をものすごく良く表現してるな、と思ったんです。ロイの方が女性に縋るような仕草をしたとか、細かい!と思いました。
これ絶対あると思うんですよね。ロイは女は信じるに値しないといっているけれど、女の中に自分のトラウマを埋めてくれるものを探してるんだと思う。無条件の母の愛、みたいなものね。だけどそれはロイ自身が「女は裏切るもの」という世界に生きている限り絶対に見つけられないもので、だからますます女性不信になって・・・というその苦悩が――ロイ自身、無意識に押し込めて、意識の表層にはあがってこないだろう苦悩が見事に描かれてると思いました。深いな!
ま、私のなかのロイ像がそんなんなので、そういう意識下のドロドロを自分でも認識できないぐらい完璧に覆い隠したのが表層のロイエンタールだと思ってるので、めったなことじゃ声を荒げたりとかしてほしくないんですね。普段はミッタに対してさえ。ただミッタに対してだけは時に完璧な蓋がずれることがあるんだと思います。泥酔した時とか(笑)。
ストーリーについては、前半のオリジナル部分のトリックが超ご都合主義だったり、ミッターマイヤー救出劇の部分が端折られ過ぎて、最後にラインハルトに忠誠を誓う部分のいきなり感がすごかったりありましたけど、このあたりは逆に原作知らなければ結構普通に流せるのかもと思ったり。
ただ、個人的に入って欲しかったシーンが二つばかりあって、一つはロイがミッタにトラウマ話をした後、原作では後日ロイが「酔いに任せてつまらないことを言った。忘れてくれ」、それに対してミッタが「なんのことだ(酔っ払いすぎてて)覚えていない」と応える場面があるのですが(※セリフはテキトーです)、ここの描写が何気に好きなんですよ。もちろん、ミッタは覚えててずっと心の中で親友を心配してるんだけど決して表には出さないの。
これをなんとか入れてほしかった。舞台転換は難しいと思うから、酒飲みシーンの延長上で、
「――どうも俺は思ったより酔っているらしい。つまらんことを言った、忘れてくれ」
「俺は卿以上に飲んでいる。覚えていろと言われても覚えている自信がないな」
とか。ダメ?
あと一つはミッタの投獄シーン。原作ではロイが軍部に「軍法会議までにミッタが獄中死することがあれば、謀略によるものとみなす」的な電文を飛ばしてミッタのとりあえずの身の安全を謀ろうとするする場面があるんだけど、それも入れてほしかった。ロイが「勇」だけでなく「智」のひとでもある、っていうさりげないけどいいアピールだと思うんです。
これも客席に向かって、
「私の名でオーディンに電文を打て。”ミッターマイヤー中尉が軍法会議以前に獄中死するようなことがあれば、謀略によるものとみなし徹底的に解明にあたる”とな」
とかなんとか言わせてくれるだけでいいんだけど!
ラインハルトとロイの密約シーンは長くなるし大変だと思うんでカットされてしょうが無いと思うんで、だからこそこのセリフひとつあればかなり印象変わったのになあと思う。主にわたしの。
いろいろ書いたけど、正直面白かったよ!舞台ってあんまり見る機会ないけど面白いねえ。(とか言いつつわたし、中学校時代は演劇部だった過去)
これからも舞台シリーズは続くみたいなので、双璧は是非この二人で演じ切って欲しいです。
それにしても、中河内さん(ミッタ)は東山さん(ロイ)の家に週3で泊まりに行ったことがあるそうで、東山さん家には中河内さんの歯ブラシやら下着やらがあるらしい。―――おまいらどこの双璧だよ!?
トークショーの最後、ミッタの「全艦発進!」の号令に客席も一緒に全員で「ファイエル!」と応えて〆てたんだけど、「ファイエル(撃て)」に対するなら「全艦発進!」じゃなくて「主砲斉射三連!」じゃないのと思うんだけど!?(笑)。
「全艦発進」だとなんて応えるんだろう。同盟だと「アイアイサー」、帝国だと「ヤヴォール 」かな?
あ、そうそう、フレーゲル男爵役の三上さんはスタジオライフの方なんですね。女形をされることが多いとのことだったので先日見にいった、「天守物語」にももしかして・・・と思ったのですが、残念ながら出演はされていませんでした。